PCでの作業を快適にする為には入力デバイスへのこだわりは重要なポイントだ。
ノートPCではトラックパッドの使い勝手もかなり向上してきてはいるが、まだまだマウスの方が使いやすい。作業も効率的にこなすことができる。
私も以前は当たり前のように普通のマウスを使用していたのだが、効率化と負担減を期待してトラックボールを導入してみた。
最近ではかなり種類も増えてきて、注目もされているトラックボールを約1年使用してみたからそのレビューをしていきたい。
目次
購入したトラックボール
購入したのはロジクールから発売されている「M575S」
発売されてから2年以上経過しているが今でもAmazonのトラックボール部門で1位の商品だ。
ロジクールのトラックボールでも上位版として「MX ERGO MXTB1s」もある。こちらの方が上位版だからボタン数などの機能を違ってくるが、お値段が倍以上するからトラックボールの入門として買うにはハードルが高いのだろう。
だからこそ入門の意味も込めてこのエントリー機が手に取りやすい。
でも侮らないで欲しい。エントリー機であっても本当に大満足の使い心地だから最後まで見ていって欲しい。
主な仕様
その中でも汎用性と使い勝手の観点から特に気に入っているポイントがある。
気に入っているポイント
ここがお気に入り
- 接続方式
- 形状
接続方式
M575SはUSBレシーバーとBluetoothの2つの接続方式がある。
これまではディスプレイのハブ機能を使ってUSBレシーバーで接続していた。だが作業場所が変わるとUSB-CしかないMacBookの場合は、別途ハブを用意しないとレシーバーは使えない。そんな時にBluetoothでも接続できるのはありがたい。
これが当たり前のようだけれども、両方に対応しているのはかなり重要で使い勝手にも影響してくる。肝心の操作感もいい感じで、Bluetoothであっても遅延を感じることはなく快適に使用することができる。
Bluetooth自体の接続台数は1台なのだが、レシーバーと組み合わせることで2台の機器を切り替える事もできるから使い方のバリエーションも広がるはずだ。
形状
今時はエルゴノミクスで人間工学に基づいて作られているのは珍しくない。むしろなんでもかんでも人間工学で本当に研究されているのかも正直怪しい。
だが使ってみて思うのが、このM575Sは安価なモデルながら自然に手が置けて楽な姿勢を作ってくれる。上から覆い被さるように置くと自然とボタンの位置に指がくるし、トラックボールも指の腹で操作がしやすい。
本体自体に絶妙な傾斜もあり、手を置いた際にも方が窮屈にならずに腕全体が楽な印象。この傾斜も段階があって調整ができるのが上位版にはあるので、さらに細かく調整してみたい方は上位版を検討してみて欲しい。
またこれは手が小さい方に向けてメリットがありそうなのだが、小指側にくぼみがついていたりする。くぼみがあることで指が引っかかり、手の楽な姿勢をサポートしてくれる。
かなり細かい部分まで作り込んである印象で、流石のクオリティだ。
気になるポイント
ここまで他のメーカーの商品と比較してみてもいいなと思うポイントを伝えてきたが、気になるポイントも当然ある。
ここが気になる
- スクロールのスムーズさ
- ソフトウェアがポンコツ
スクロールのスムーズさ
ロジクールのマウスの場合Magspeedホイールという無段階の高速スクロールが可能な機能が備わっている。
M575Sは実際問題安価なエントリー機になるから文句は言えないが、スクロールホイールのチープさは正直否めない。ブラウジングなどの際にはスクロールは多用するし、Macの仕様上スクロールを回す速度に応じて移動が変化していくから小さいストレスを感じがち。
ただ、これに関してはトラックボールを選択する場合には上位版にも搭載されていない。かなり長期に渡り販売されている商品でもあるから、今後のリニューアルに期待したい。
ソフトウェアがポンコツ
「Logi option+」になって少しマシにはなったが、どうにも挙動が安定しない。
これは自作PCの時にも不安定な感じはあったから、Macとの相性というわけではなさそう。
せっかくアプリ毎にボタンの割り振りを変更できるのに、動作しない場合が結構ある。今でも少し挙動が安定しない場合にはボタンを複数回押すなどしてなんとか対応している。
作業効率的にもボタンへのタッチは最低限に抑えたいから、早期にアップデートされて欲しいところだ。
トラックボールのメリット
私の考えるトラックボールのメリットは2つ。
トラックボールのメリット
- 腕を動かさないことで長時間の作業も快適
- 省スペースでも作業が可能
腕を動かさないことで長時間の作業も快適
よく言われていることだが、長時間にも及ぶPC作業ではかなり差が大きくなると感じる。
通常4時間程度は通しで作業をしており、休憩も取りながら作業をするが疲労感はかなり出てくる。
それも通常のマウスの場合は作業中は都度動かす為に手首だけではなく、腕ごと動かしている。少し悲しい感じもするが、自分の腕を持ち上げたり支えたりするだけでも実際かなりきつい。これが疲労感の根源。
親指だけでの作業も親指疲れないの?と疑問に感じる方もいるだろうが、それが意外と親指に疲労感は感じない。
個人差なのか、私の親指の感覚がイカれているのかは定かではないが親指の筋肉はかなり丈夫らしい。
実際にデスクにあるトラックボールに手を置いてみると、かなりリラックスした状態で操作ができるのは実感できるだろうから、実際に店舗で触ってみるのも大いにアリ。
省スペースでも作業が可能
トラックボールはその特性上本体の場所を動かすことはない。通常のマウスだとマウスを振ってカーソルを操作していくことになるが、トラックボールはその場で親指を使い操作するだけだ。
ホテルやカフェなど、会社や自宅のデスクのように広い作業スペースでマウスを振れるとは限らない場所で作業する可能性があるなら、トラックボールはかなりおすすめできる。
MacBookだとトラックパッドが優秀ではあるが、ボタンに割り振ってあるショートカットキーは使えない。そうなると普段の作業環境と大きく変わってしまう生産性が落ちてしまう。
せっかくデスク周りにこだわって生産性を上げたいのに落ちてしまっては元も子もないので、スペースをマウスよりも選ばずにどこでも使いやすい事は大きなメリットだろう。
トラックボールの懸念点
トラックボールはその見た目から異彩を放つ。
家電量販店でも見かけるようなものだが、冷やかしで触れている以外の人っているのだろうか。
その見た目からガチのPCでご飯を食べていくような人向けか、オタク向けのマニアックな商品だと思われているだろう。
でもここで言いたい。
決してマニアックな一部のユーザーの為じゃないという事。
実際細かいミリ単位のカーソル操作が必要な人には確かに向かないかもしれないが、そうでない場合には全員に一度は使ってみて欲しい。
そう考えるとむしろ一部のプロはお断りの品なのかもしれない。
ライトなPCユーザーは表計算や文章作成、ブラウジングが主なPC作業だろう。それなら尚更そこまで緻密な操作が求められないことが相性の良さに繋がってくる。
「緻密さはいらないけど、長時間PCには触っている」
この環境こそトラックボールが力を発揮する最高のシチュエーションだろう。
最後に
今回は約1年愛用してるトラックボールについてレビューしていきました。
最初は私も手が出せずにいたが、より良いPC環境を求めたからこそ飛び込んだトラックボールの沼。
結果は最高で今後もトラックボールを愛用していきたいと心から思っています。
Logicool製の製品は価格もそこまで高額ではないので、PCで作業をする方には是非一度手に取って欲しいガジェットです。
それでは皆さんも良いガジェット体験を!
ではまた!