キーボード選びのゴールを求めて購入した【HHKB Professional HYBRID TYPE-S】。それも使用してから早2年が経過した。全面的に気に入っていて一生物としてふさわしい名品だったのだが、どうしてもHYBRID TYPE-Sと通常のHYBRIDの違いが気になってしまった。しかもYouTubeやブログにもその比較はあまりにも少なくて、基本的にはstudioかTYPE-SしかないようなくらいにみんなTYPE-Sしか買っていない。そこで気分転換も兼ねて並行して使用できるように通常のHYBRIDを購入したからその違いを比較して、購入に迷える人を救っていきたいと思う。
目次
意外と選ぶのが難しいHHKB Professional HYBRIDシリーズ
冒頭で話したように基本的にはTYPE-Sを購入して使用しているのだが、通常のHYBRIDの打鍵感であったり、日本語配列と英語配列の違いなどをどうしても楽しみたくなってしまった。だが、私は趣味の領域で両モデルを購入したわけだが、1台目を購入した際にも当然購入モデルは悩んで悩んで悩み抜いた。悩むのも当然でなんといってもHHKBは30,000円以上もする高級キーボードだからおいそれとは買えないのだ。だからこそ世の中に出ているHHKB関連の情報はTYPE-SとNO TYPE-Sの比較が圧倒的に少ない。
HHKBを買おうと思っているけど、実際一番高いTYPE-Sを買おうかNO TYPE-Sでも十分なのか…最終的にはかなり好みの部分もあると感じたからその答えを探していきたい。
TYPE-S日本語配列の魅力と購入ハードル
これまで日本語配列のキーボードしか使ってこなかった私にとっては英語か日本語かで悩むことはなく日本語配列を購入した。HHKBを買う際にはどうしてもオタクやガチプロからの厳しい目線が気になってしまうこともあった。
HHKBは神聖なもの。生半可な気持ちで購入して使いこなせる代物ではないからな!雑魚は引っ込んでろ!
こんな先入観を持っていたから恐る恐る購入に踏み切ったのだが、結論は日本語配列であればなんら問題なく馴染んで使用することができた。配列に当然違いはあれども矢印キーも独立しているし、そもそものタッチタイピングが6割くらいできるようであればおそらく対応できるくらいの難易度だろうから、ガチプロでなければならないなんてことは無い。そしてやっぱりこのHHKB Professional HYBRID TYPE-Sは打鍵感と静音性に関してはピカイチで大満足。本当に一生物と呼べる相棒が欲しい方には断然お勧めしたいフラッグシップモデルだろう。
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英語配列・HYBRIDの購入前に考えたデメリット
先ほども話したようにHHKBの場合には英語配列か日本語配列かを選択する際に他のキーボードよりも差が大きく、悩みの種は正直多くなってしまう。その筆頭の圧倒的理由がが独立した矢印キーの有無。実際に日本語配列の際にはスムーズに馴染んだと伝えたが、英語配列でのFnキーとの組み合わせによる矢印キーの使い勝手も気になるし、それがストレスになるようならHHKBでは英語配列デビューはできないで終わってしまうだろう。基本的に自宅での使用が多いから静音性に関してはおまけ程度で考えていた。とにかくTYPE-Sになることで約5,000円の価格差に納得ができるかどうかが肝になってくる。
購入したHHKB Professional HYBRID・英語配列・白
今回購入したのはHHKB Professional HYBRID。TYPE-Sとの打鍵感の差であったり配列に至るまで、差が気になったのもあるが一番は気分転換の為。所有しているTYPE-Sとの違いは以下の内容だ。
- 墨→白
- 日本語配列→英語配列
- TYPE-S→NO TYPE-S
2つのキーボードを購入して最大限に変化を楽しめる組み合わせはどれだろうかという基準で選んだ。確かに高級キーボードであるのは間違いないから楽しむにしても無駄のないようにしたかった。
質感・デザイン
今回はあえて新色で登場した「雪」ではなく「白」を購入した。この白が昔ながらの学校にあったようなレトロな印象でキーボードオタクにはたまらない。しかもレトロなのに日本の技術が詰め込まれたキーボードの最高峰とも言える製品というところに魅力を感じた。日本語配列の墨もいい味を出してして気に入っているのだが、どちらも甲乙つけがたい。方向性の違いもあるだろうから、デザインに関してはデスクの他のデバイスとの組み合わせを考えた上で決めてもいいだろう。全体的には英語配列の方がキー数も少なく、HHKBといえばこの形という印象もあるからバチバチにこだわりたい人は英語配列を選んだ方が沼の終わりは早くなるはずだ。
実際の使用感・比較してみての感想
前提として私はずっと話してきているようにHHKB Professional HYBRID TYPE-Sの日本語配列を使用している。その上での比較レビューということは念頭において欲しいと思う。(結論が最初にどちらのモデルに触れたかで答えが変わるかもしれないということです)
打鍵感
まずはTYPE-Sとの打鍵感の比較。結論はNO TYPE-Sも最高の打鍵感だがTYPE-Sの方が好みだった。
静音・高速タイピング性の恩恵なのか、TYPE-Sに関してはキーを押す際に若干の摩擦感を感じる。これが比べないとはっきりとは分からないのだが、確かに違いはある。スペック上ではアクチュエーションポイントに違いはあるのだが、それ以上に体験上での打鍵感の軽さが違う気がする。こればっかりは感覚の話しになってしまい申し訳ない。音に関してもTYPE-Sのシュコシュコするような音と比べてかちゅかちゅというようなペチペチというような音になっている。音の違いは好みによるが、音量は当然TYPE-Sの方が小さくなっているから、職場やカフェで使用するならTYPE-Sの方がいいだろう。この音が全く気にならない、むしろ好きですなんていうキーボードオタクは世間一般でじゃなかなか探しても数は少ないと思うからシビアに考えたい。
英語配列
HHKBにおける英語配列のポイントは2つあると思っていて、一つは純粋な英語配列における違いと、もう一つは独立した矢印キーの有無になると考えている。
まず一つ目の純粋な英語配列での違いについては、記号の位置が違うこと以外は日本語をローマ字入力している分には変わらない。大きなポイントは現在英語入力なのか日本語入力なのかが独立したキーになっていないこと。日本語配列のHHKBを見てみると写真のように、現在の入力方法が曖昧なら日本語入力のキーを押してからタイピングを始めればいい。この部分が日本語配列を長年使用してきた身からすると心配ではあったが、意外とイケるというのが正直な感想になる。とはいうものの、これはHHKBの独自のキー配列に助けられた形になった。英語配列のキーボードで日本語入力か英語入力かを切り替えるにはControl+spaceの入力が必要になるのだが、HHKBではないキーボードだとHHKBでいうところのControlにはCapsLockが配置されており、Controlの入力がし辛くタッチタイピングでの変更がストレスになる。だがHHKBはそのCapsLockの場所にControlがある為、自然な形でホームポジションを崩すことなくControl+spaceを押すことができる。指を実際に動かしてみるとそのあまりにも自然な形に感動すら覚えるほど、このキー配列が素晴らしい。少し左手の小指を左にずらしただけでもうそこにはControlがあるし、じゃあ親指でspaceを押そうかな♪と思うと既に親指はspaceになっているじゃないか!この感動が毎回押し寄せてくる不思議な感覚を日本語配列ユーザーの皆さんにも体験して欲しい。
二つ目に挙げた独立した矢印キーが無い件に関してはまあ正直不便を感じる。先ほどの日本語入力と英語入力の変更ほどの感動ではないが、Fnに右手小指を置くと右手の人差し指が←のキーがあるポジションにあり、中指が→のキーのあるポジションになる。まあ簡単に言えば普通にタッチタイピングしようとすれば欲しいキーはその指の場所にきているということ。だが矢印キーだけはHHKBの日本語配列からの切り替えだとそのまま右下の独立した矢印キーに手をもっていく方が遥かに楽に感じるし雑にタイピングしてもミスが少ない。キーボード全体があまりのも左右非対称ににはなってしまうが、右下のShiftとspaceの幅の変更で何とか独立した矢印キーはいれられなかったのだろうか。利便性を取るのか使い勝手を取るのか、そんなに浅い発想ではない可能性もあるから真相は不明だが、一度は想像したくなるHHKBの配列だろう。
最終的なお勧めポイント・結論
最終的なお勧めポイントは配列とTYPE-Sの2点で答えていきたい。
配列に関しては英語配列の慣れ、いわゆる移行タイミングの修行期間を耐えられる覚悟があるなら、現在日本語配列ユーザーであっても英語配列への乗り換えをお勧めしたい。HHKBは特に英語配列こそが本流と感じてしまうくらいに絶妙にキーが配置されている。この絶妙な感覚は日本語配列の時には感じなかったから間違いないだろう。これまで日本語配列だからと安易に選択するのではなく、一生物とも言えるキーボードなのだから尚更、英語配列にこのタイミングで切り替えて自分自身をアップデートしていった方が将来的にも幸せになれるだろう。
TYPE-Sの有無に関してだが、これはTYPE-Sが断然お勧め。少し端切れの悪い感じになってしまい申し訳ないが、決してこの通常のHYBRIDが悪いわけではなく、TYPE-Sの打鍵感が至高すぎるだけ。静音性にも差があるから持ち運びに関してもTYPE-Sが優位なのだが、この何ともいえない摩擦感はTYPE-Sと比較するとはっきり違いがある。打鍵感や長期間使用することを考えるとTYPE-Sがいい。
結論は英語配列のTYPE-Sの購入が最もお勧めで、色は好みの域を出ないから好きな物を選ぶのが正解。結局お値段は製品としての良さにしっかり反映されており、PFUの傑作であったとも言える。
最後に
今回のHHKBのハイエンド比較いかがだったでしょうか?
意外とみんなTYPE-Sばかり購入してHHKB=TYPE-Sみたいな情報しかなく、私も購入時には情報の少なさはかなりネックでした。比較していく中で本当の良さを伝える為にも通常のHYBRIDも購入する運びとなりました。
HHKBは本当に長期間に渡って愛用して欲しい最高のキーボードなのは間違いありませんので、この記事を参考に最高のHHKBに出会えることを願っております!
ではまた!