最近のガジェットは持ち運べるモバイル機でも高性能な製品が増えた。だけどその性能と引き換えに、バッテリーマネジメントにも神経を使わなければならなくなった。
そんな中、ここ数年で多種多様なメーカーから高性能な充電器が登場しているが、とにかく値段が高い。
値段も今のスタンダードなのは分かるけど、さすがに予算に限度はある。予算は無限ではない。
だから今回は色々と吟味した上で購入してみた「AUKEY」の充電器レビューを最近流行りの「CIO」と比較も交えながらしていきたい。
機能面と価格面でどこで折り合いをつけるかの参考にしてほしい。
AUKEY Omnia Mix3
今回購入したのがこちら。
まず最初に選ぶ際の基準として65W以上の出力があることを前提にスタートさせた。
この65Wと聞いてピンと来る方はもうこっち側の人だろう。
そう。私の相棒「MacBook Pro13インチ」の高速充電に必要な電力だ。
ハイパワーの充電器が欲しかったが、100W以上は持て余してしまう。でも65W丁度だと他のスマホなどの充電を同時に行うには少し心許ない。そこで90Wという出力に行き着いた。
基本的なスペックに関しては表にまとめたので確認して欲しい。
デザイン
Omnia Mix3はカラーが2種類。ブラックとホワイトがある。
購入したのはブラックだが、シンプルで悪目立ちしない感じがかっこいい。
最近定番になっている新しい半導体、窒化ガリウムの採用により純正の充電器よりも小型で大きな充電効率を得ることができる。
窒化ガリウムとは?
GaNは従来の半導体と比較して、
- 熱伝導率が大きく放熱性に優れている
- 高温での動作が可能
- 電子の飽和速度が大きい
- 絶縁破壊電圧が高い
主にこれらの優位性があり、半導体デバイスへの応用が期待されている。
引用;Wikipedia
ポートはUSB-Cが2つ、USB-Aが1つの構成。しかもポート内はオレンジの差し色が入っており、細部まで抜かりないから品質にも期待がもてる。
最近ではUSB-Aの端子での充電がかなり減ってきている為不要だという人もいるだろうが、最大90Wまで対応なら保険の意味でもあってもいいかとは思う。ただ欲を言えば3箇所ともUSB-Cというのも選べると尚良かった。
先述した通り、充電器本体のサイズはこのW数にしてはかなり小さいのだが少々重さは気になるところ。充電器だけで190gとなっているから、スマホ1台分と同じくらいの重量にはなる。
ただこればかりはどこのメーカーも現状は大差なく、今後は充電器も更に小さく軽くなっていくだろうから、現状では出力と重量はトレードオフにならざるを得ないだろう。ただ大きさだけでもここまでコンパクトになってきているから、便利になった事を素直に喜びたい。
充電器の違いって差し口の違いしか分からないよ…
仕事でPCを使ったり、ガジェオタでもない限りは充電器にこだわりなど持たない。リアルな知人で充電器のメーカーやスペックにこだわっている人なんて正直いない。
それもそのはずで、身近なガジェットの割には色々な種類がありすぎてむず過ぎる。
ここでガジェオタでない人向けに少し話を膨らませていきたいのだが、身近なスマホが何Wの充電に対応しているかを認識しているだろうか。
例えばiPhone14であれば20W以上の充電器を使用することで急速充電が可能で、約30分で最大50%まで充電できる。これまで昔のiPhoneには同梱されていたアダプターを使っているユーザーもまだ多いと思うが、それだと充電は5Wとかなり弱いことになる。
Androidなどでは最大120Wの充電にも対応している機種が登場しているから、それを考えると充電に関する進化は目覚ましい。
デバイスの性能が上がり、バッテリー容量・性能の向上が必要不可欠になった今、充電器もそれに合わせて最適な物を選ぶ必要がある。
ただ、充電器関係は電圧の制御やデバイスとの相性もある為、安全性の面からもある程度有名なメーカーを購入することをおすすめしたい。
Amazonや楽天などで調べていると様々なメーカーが出てくるが、安全性まで目を光らせるのはさすがに億劫だと思うから個人的な選択肢を挙げておく。
定番充電器ブランド
- Anker
- CIO
- belkin
- AUKEY
- UGREEN
この辺りが今は無難だろう。
メーカーごとにデザインや性能、コスパに違いが出てくる為購入の際には吟味して欲しい。
GaN採用の充電器は高すぎる
ここまでOmnia Mix3を元にGaN採用の充電器について触れてきたが、大きなデメリットもある。
それは価格の高さ。
もはやガジェオタからすれば充電器に6〜7,000円は許容範囲になってくるが、充電器に7,000円払うのはハードルが高すぎる。
ましてや今回紹介しているOmnia Mix3のように90W以上の出力となると10,000円を超えるものまでザラにある。そんな中Omnia Mix3は5,480円。
3ポート付いていて最大90Wと、一般的に複数デバイスの充電として丁度いいのにコスパは抜群。しかもAUKEYは充電器界隈では有名なブランドということもあり評判も上々だ。
自分が持っているデバイスの出力と、同時充電に必要なW数を把握して購入することがコスパ的にも当然ベスト。
CIOとの比較
メインで使用していたのは最近YouTubeで目にすることも多い「CIO」の充電器を使用している。CIOの特徴についても比較ついでに少し触れておきたい。
CIOの主な特徴は3つ
CIOのポイント
- Nova intelligenceと呼ばれる必要な電力を自動で判別してくれる機能が搭載
- 表面のシボ加工で傷が目立ちにくい
- GaN採用充電器の中でも本体が小さい
現在は「NovaPort TRIO」という最大65WのUCB-Cが2つ、USB-Aが1つのOmnia Mix3と同じ構成の物を使用している。ただ、最大出力は差があり純粋な比較にはならないので参考までにして欲しい。
1番のポイントはやはりNova intelligenceの重要度に関してになるだろう。
基本的にデスク下に配置して充電器本体が見えないような場合、どこに挿しても自動で電力を調整していくれるのはかなり便利な機能だ。
私の書斎でもデスク下に充電器を隠していて、ケーブルだけAnkerのマグネットでデスクに出している。LightningとUSB-Cで違うから最悪はどっちに挿さっているかが分かるが、AndroidユーザーなんかだとケーブルがUSB-C2本のケースも多々あるだろう。
その場合にはPCやタブレットは1のポートで、スマホは2のポートでとかが非常に分かり辛い。だからこそ挿し口を隠したいようなロケーションの場合には、CIOの充電器は更に魅力的になる。
デザインや大きさはそれぞれ感じ方や妥協点も難しいから、まずはNova intelligenceの有無で判断して欲しい。
あとCIOのラインナップだと100W以上の製品は、既存の100Wと既に終了しているクラウドファンディングで先行販売となる140W出力となる。100Wは8,700円、140Wに関しては販売予定価格が12,980円とかなり高価だ。
だから高出力が必要になる場合は、この価格とデザインも踏まえた上でNova intelligenceにどこまでのか必要になるかが鍵になる。
基本的には持ち運びしたい充電器の方が小さいと嬉しいのだが、このNova intelligenceは個人的には据え置きの方がメリットが大きいと感じているから問題は出力と価格になってくる。
だからこそ今回たどり着いたのがAUKEYだった。
出力の違いもあるから当然だが、大きさはCIOの方がコンパクト。でも持ち運んでカフェなどで充電する際には充電のポートは基本見える位置についているから挿し口の選択も簡単にできる。
友達とかと共有して使う事を考えると自動振り分けじゃないとポートの取り合いになる?おっと野暮用を思い出したからこの話はこの辺でお開きって事で!(そんな友達はいなかったww)
そうなってくると10W出力が大きいとはいえ、AUKEYの5,480円と比較して8,700円は高い。差額3,220円あれば充電用のシリコンケーブルまで買った方が幸せになれる。
でもやっぱり買い物の醍醐味は札束でねじ伏せるよりも、価格と用途がバシッと決まった時が最高に気持ちいいからこの差額はしっかり受け止めたい。
まとめ
こんな人はポチってOK!
- PCやタブレット、高出力デバイスを複数充電したい
- 予算はできる限り抑えたいけど、無名メーカーは怖い
- 複数デバイスでも高速充電がしたい
- 差し口が見える範囲で使用する予定
- 最近の充電器は高くてやってられない
これに当てはまるような人はAUKEYも選択肢に入れて、相棒となる最適な充電器を見つけて欲しい。
最後に
今回のOmnia Mix3レビューはいかがだったでしょうか?
充電器はまだガジェオタしか興味がない分野ではありますが、これからの技術の進歩を考えるとより大切なガジェットになってくると思いますので、まだまだ興味無かったよっていう方の参考になると嬉しいです。
それにしても充電器に10,000円以上ってすごい時代になってきたな〜。
でもガジェットは技術革新を実感できてワクワクするから楽しいんですよね!
是非皆さんも楽しいガジェットライフを!
ではまた!